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狩猟可能な鳥類28種を画像つきで解説します

狩猟可能な鳥類28種を画像つきで解説します

資料画像提供元の規程のため、多少のズレなどはご了承ください。

環境省が毎年公表している「年齢別狩猟免許所持者数」によると、狩猟免許所持者数は2012年に過去最低の基準になりましたが、直近の2016年には2012年より2万人も増えてきていることが分かります。狩猟免許を持っている杏さんや猟師に弟子入りして狩猟免許の取得を目指している門倉麦さんなどの有名女優の方々の話題がマスコミで取り上げられたり、「狩りガール」という言葉が聞かれるようになったり、狩猟が以前より気軽で身近なイメージになってきているのかもしれません。

狩猟可能な鳥類について
カモ目カモ科
コウノトリ目サギ科ゴイサギ
ツル目クイナ科バン
チドリ目シギ科
ペリカン目ウ科カワウ
キジ目ライチョウ科エゾライチョウ
キジ目キジ科
ハト目ハト科キジバト
スズメ目ハタオリドリ科
スズメ目ヒヨドリ科
スズメ目ムクドリ科ムクドリ
スズメ目カラス科
狩猟の際に使用する道具について
銃猟
わな
その他(えさ・笛)
罰則について
狩猟鳥獣以外の鳥獣の捕獲
狩猟の結果の報告
まとめ

狩猟可能な鳥類について

南北に長い地形を持つ日本列島では、多様な鳥類を目にすることができます。2018年時点で、下記の鳥類28種が狩猟鳥獣に指定されています。

カモ目カモ科

留鳥のカルガモ以外は渡来しますが、カモ類は全国的に分布しています。捕獲制限数は、カモ類の合計が1日5羽(網猟では、猟期を通じてカモ類の合計が200羽)です。

マガモ:雌雄異色の大型で、雄は緑色の頭部で白い首輪、鮮やかな黄色いくちばしが特徴です。雌は全体が褐色で地味な色調のため、識別がやや難しいです。

マガモ
マガモ

カルガモ:マガモと並んで大型で、狩猟鳥のカモ類の中では唯一雌雄同色です。首が長めで、くちばしの先端の黄色が特徴です。飛翔時の翼の下面の白色で識別します。

カルガモ
カルガモ

ヨシガモ:雌雄異色の中型で、雄は大型で灰色の体部と栗褐色の頭部、長い冠羽が特徴です。雌は地味な色調で識別が難しいですが、目立たない冠羽と灰色がかった頭部で識別します。

ヨシガモ
ヨシガモ

コガモ:日本産カモ類では最小で、雌雄異色同大です。雄は、栗色の頭部と目の周囲の緑色が特徴です。雌は全体が褐色の地味な色調で、小型のカモ類で非狩猟鳥のトモエガモとの識別が難しいです。

コガモ
コガモ

オナガガモ:雄が約75cm、雌が50cmで、雌雄異色です。名前のとおり、尾羽が長いことが特徴です。雌は地味な色調ですが、長い尾羽と特徴的な細長い体型により識別できます。

オナガガモ
オナガガモ

ヒドリガモ:雌雄異色の中型で、雄は赤褐色の頭部と灰色の休部とのコントラストが目立つことが特徴です。雌は地味な色調ですが、小さな青灰色のくちばしの先端の黒で識別できます。

ヒドリガモ
ヒドリガモ

ハシビロガモ:やや大型で雌雄異色です。雄は、光沢のある黒い頭部と栗色の脇腹が特徴です。雌は全体が褐色の地味な色調ですが、雄と同じくカモ類の中でもっとも巾が広い大きなくちばしで識別できます。

ハシビロガモ
ハシビロガモ

ホシハジロ:雌雄異色の中型で、雌雄ともにオニギリ型の頭部が特徴です。雄は頭部が赤褐色で、灰色の体部と胸部・尾部の黒色が目立ちます。雌も地味ではありますが、雄に似た配色と頭部の特徴で識別できます。

ホシハジロ
ホシハジロ

スズガモ:雌雄異色の中型で、頭部からの黒色と丸みの強い頭部、金色の眼が特徴です。狩猟鳥のキンクロハジロや非狩猟鳥のホオジロガモなどに似ていますが、くちばしの付け根の白色帯で識別できます。

スズガモ
スズガモ

キンクロハジロ:雌雄異色の小型で、雌雄ともに後頭部の長い冠羽と金色の眼が特徴です。色調がスズガモによく似ていますが、スズガモより小さい体や頭部の丸みが強くないことなどで識別できます。

キンクロハジロ
キンクロハジロ

クロガモ:雌雄異色の中型で、オスは黒色の全身とくちばしの付け根の鮮やかな黄色のコブ、メスは暗褐色の全身にほおからの汚白色が特徴です。非狩猟鳥のビロウドキンクロとは、くちばしの色や形状で識別できます。

クロガモ
クロガモ

コウノトリ目サギ科ゴイサギ

全国的に分布している留鳥で、捕獲制限数はありません。雌雄同色で頭頂から背にかけて黒から灰色になり、太く短く見える首が特徴です。非狩猟鳥のササゴイとは、大きさや黒く太い冠羽がないことで識別できます。

ゴイサギ幼鳥
ゴイサギ幼鳥
ゴイサギ成鳥
ゴイサギ成鳥

ツル目クイナ科バン

全国的に分布している夏鳥ですが、九州以南などでは留鳥です。捕獲制限数は1日3羽です。黒褐色の全身と黄色で赤色のくちばしが特徴です。非狩猟鳥のオオバンやヒクイナとは、それらよりも小型であることで識別できます。

バン
バン

チドリ目シギ科

全国的に分布していて、基本的に渡来してきます。捕獲制限数はタシギとヤマシギの合計が1日5羽です。

タシギ:雌雄同色で同大です。くちばしが非常に長く、全体が褐色で淡褐色や黒褐色の細かい模様に覆われていることが特徴です。非狩猟鳥のオオジシギやチュウジシギとは体型や色調が酷似していて、熟達した野鳥観察者でも識別に困ることが多いです。

タシギ
タシギ

ヤマシギ:雌雄同色で雄がやや大きいです。やや暗い褐色の全体でくちばしが細くて長いことや、頭部が体に比べて大きくオニギリ型であることなどが特徴です。非狩猟鳥のアマミヤマシギと酷似していて識別が難しいです。

ヤマシギ
ヤマシギ

ペリカン目ウ科カワウ

全国的に分布する留鳥で、捕獲制限数はありません。全長は約80cm、雌雄同色同大で、全体黒色ないし黒褐色で、下嘴基部には黄色の裸出部があります。非狩猟鳥のウミウとよく似ていますが、カワウは淡水域を好むので識別できます。

カワウ
カワウ

キジ目ライチョウ科エゾライチョウ

北海道のみに分布する留鳥で、捕獲制限数は1日2羽です。全長は約40cmで、雌雄同色同大です。羽色の季節変化がないことや全体に細かい斑紋が点在することが特徴です。ライチョウとは、生息地域が異なることで識別できます。

エゾライチョウ
エゾライチョウ

キジ目キジ科

北海道と沖縄を除き全国的に分布している留鳥です。捕獲制限数はコジュケイが1日5羽、。ヤマドリ・キジ(亜種のコウライキジを含む)の合計は1日2羽となっていますが、ヤマドリの捕獲を目的とした放鳥獣猟区以外では、ヤマドリのメスの捕獲は平成34年9月14日まで禁止されています 。

コジュケイ:全長は約30cmで雌雄同色同大です。尾は短く丸みを帯びた体は褐色で、ほおが赤くてその上下が青灰色であることが特徴です。雑木林や農耕地、河川敷などに群れで生息していることから識別します。

コジュケイ
コジュケイ

ヤマドリ:全長はオスが約120cm、メスが50cmで雌雄異色です。雄は全体的に赤褐色で、尾が著しく長いことが特徴です。雌はキジに似ていますが、地色が濃いことや生息環境で識別します。

ヤマドリ
ヤマドリ

キジ(亜種のコウライキジを含む):全長はオスが約80cm、メスが約60cmで、長い尾を持つことが特徴です。オスは赤く大きな裸出部がある顔など独特の配色で細別に困りませんが、メスはヤマドリのメスに似ていて長い尾羽や生息環境で識別します。

キジ
キジ

ハト目ハト科キジバト

全国的に分布している留鳥で、捕獲制限数は1日10羽です。全長は約33cmで、雌雄同色同大、明るい茶褐色の全身と首の側面の横縞が特徴です。シラコバトやアオバトなどの非狩猟鳥とは色で識別できます。

キジバト
キジバト

スズメ目ハタオリドリ科

全国的に分布していて、雌雄異色同大です。捕獲制限数はありません。

ニュウナイスズメ:全長は約14cmの冬鳥です。オスは頭頂から背部と腰が明るい栗色、メスは眼の上部のはっきりとした眉斑が特徴です。体型や鳴声、生息環境などがスズメに似ていますが、ほおに黒斑がないことにより識別できます。

ニュウナイスズメ
ニュウナイスズメ

スズメ:全長は約14cmの留鳥です。上面は茶褐色で頭部がより濃色、腹面はくすんだ白色で、ほおの黒斑が特徴です。ニュウナイスズメに似ていますが、ほおの黒斑で識別できます。

スズメ
スズメ

スズメ目ヒヨドリ科

全国的に分布している雌雄異色同大の留鳥で、捕獲制限数はありませんが、一部の地区では期限付きで捕獲が禁止されています。全長は約28cmで灰色の体色と比較的長い尾羽が特徴です。独特の波型の飛翔型などから、識別に困りません。

ヒヨドリ
ヒヨドリ

スズメ目ムクドリ科ムクドリ

全国的に分布している雌雄異色同大の留鳥で、捕獲制限数はありません。全長は約25cmで、暗褐色の地色と明るいオレンジ色のくちばしが特徴です。大きさはヒヨドリなどに類似していますが、他の特徴は類似していないので識別に困りません。

ムクドリ
ムクドリ

スズメ目カラス科

全長は50cm弱から60cm弱で、雌雄同色同大です。ミヤマガラス以外は留鳥で全国的に分布していて、捕獲制限数はありません。

ミヤマガラス:冬鳥で主に本州西部・四国・九州に渡ってきます。くちばしの付け根の周囲に羽毛がなく灰白色の裸出部が特徴です。非狩猟鳥のコクマルガラスと紛らわしいですが、体に比べて小さく黒いくちばしで識別できます。

ハシボソガラス:くちばしや脚も含めて全身が黒色で、上面の紫がかった光沢が特徴です。ミヤマガラス、ハシボソガラス、ハシブトガラスの順に大きくなる胴体、くちばしの太さや大きさ、頭頂部の丸みで識別できます。

カラス
ハシボソガラス(左)

ハシブトガラス:くちばしが強大で、著しく太いことが特徴です。ハシボソガラスと類似していますが、額とくちばしとの境の角度がより直角に近いです。北海道では非狩猟鳥のワタリガラスとの識別が必要ですが、ワタリガラスよりもはるかに小さいです。

カラス
ハシブトガラス(右)

狩猟の際に使用する道具について

狩猟の際に使用する道具には、下記のようなものがあります。狩猟する鳥類の種類に合わせて、上手に選択しましょう。

銃猟

散弾銃、ライフル銃銃器(装薬銃、空気銃)があります。使用して狩猟する場合は、狩猟免許が必要になります

わな

狩猟免許の一つである網猟免許が必要な網猟の他、免許不要な手作りわなを紹介しているyoutubeもあるので参考にしてみてください。

その他(えさ・笛)

獲物をおびき寄せるために穀物などのえさを使用したり、鴨をターゲットにするときは、を呼び寄せる「カモ笛」を使用したりする場合もあります。

罰則について

狩猟鳥獣以外の鳥獣の捕獲

「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」において禁止されています。このような誤認捕獲をすると、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられる場合があります。

狩猟の結果の報告

鳥獣保護管理法第66条において、狩猟者登録を受けたものは狩猟の結果を有効期間の満了日より起算して30日までに、登録都道府県知事に報告することが義務付けられています。報告をしない場合や虚偽の報告を行なった場合、30万円以下の罰金が科せられる場合があります。

まとめ

狩猟をするうえでは、守らなければならないルールがたくさん存在します。獲物の判別もそのひとつです。狩猟してはいけない動物を撃ってしまうと罰金や逮捕になり、ハンター全員に世間から厳しい視線を向けられる原因になりかねません。一人ひとりがハンター全員に対する責任を持つことになるため、狩猟可能な鳥類をしっかりと覚えて狩猟を楽しみましょう。

興味のある方は、ツイプロなどで twitterのbio検索ワードに「猟師」と検索すると、現役の猟師さんが多くヒットしますので、その方たちをフォローするのもよいでしょう。ただし、種々伺う場合は礼儀を忘れないように。

参考資料
狩猟鳥獣の見分け方 – 環境省
狩猟鳥獣のいろいろ – 大日本猟友会

カテゴリー: 狩猟の道  
ライター:齊藤美紀

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